シーメンスエナジー イノベーションセンター​様(3Dプリンタ)

2021.3.29

3Dプリンタ


お客様情報



シーメンスエナジーは、シーメンスグループのグローバルエネルギー事業であり、公共事業者、独立系発電事業者、送電システムオペレーター、石油およびガス産業、その他のエネルギー集約型産業向けに、システムおよび設備のサービスを提供しています。同社はエネルギー事業を支援するため、最近フロリダ州オーランドにシーメンスイノベーションセンターを開設しました。設計と製造、ロボット工学の実装、ラピッドプロトタイピング、スキャン、デジタルツール、およびオンサイトの金属積層造形を提供するのは、米国で唯一の事業者です。シーメンスイノベーションセンターは、会社のエネルギー事業をサポートする迅速な問題解決に焦点を当てています。

直面していた課題



シーメンスは、堅牢なサービスとメンテナンスで世界中の顧客をサポートしています。多くの日常的なサービスおよびメンテナンスタスクは、現場で、またはデジタルツールを使用してリモートで実行できますが、より重大な修理では、タービンをシーメンスの修理施設に輸送する必要がある場合があります。これにより、ダウンタイムが増加し、タービンの停止時間が長くなる可能性があります。

シーメンスは世界で最も高性能な発電所、製油所の多くをサポートしているため、タービンを数週間停止することは確かに望ましくなく、そのダウンタイムを削減できるプロセスは歓迎されていました。

「Markforged(マークフォージド)3Dプリンターでの迅速な製造は、ツールの見方に革命をもたらしました。Markforgedプラットフォームは、強力で耐久性のあるツールを作成することができます。」

シーメンス、機械エンジニア、Trent Almond

解決策



シーメンスイノベーションセンターのエンジニアは、センドバックでの修理とダウンタイムの削減をし、タービンを維持するためのより良い方法を見つけるという任務を負っていました。シーメンスのメンテナンスチームは依頼を受けてから4週間以内に、タービンの輪郭に正確に一致する丸鋸に着想を得たカットバックツールを設計および作成しました。フィールドエンジニアは、ガスタービンを修理施設に輸送する代わりに、簡単な現地でのメンテナンスを提供して、メンテナンスにかかる時間を節約できました。

500カットバックツールの最初のバージョン(左)と更新されたバージョン(右)

彼らは当初、7台のMarkforged X7 3Dプリンタを利用して、切削工具のプロトタイプを迅速に作成しました。空気圧スピンドルといくつかの既製のネジを除いて、工具のあらゆる部品を印刷しました。Markforgedの産業用3Dプリンタを活用することで、現場での使用に耐える強度を維持しながら、迅速な試作の反復を行うことができました。Markforgedのユニークな3D印刷プロセスは、連続炭素繊維材料を活用して、衝撃の大きい環境に必要な追加の強度と耐久性を部品に提供します。

そして次に起きたことは、イノベーションセンターのエンジニアとデザイナーを驚かせました。もともとはMarkforgedの使用はプロトタイプとしてのみ意図されていましたが、実際の生産での使用をテストをした結果、耐荷重と剛性の要件を超え続けました。「当初は、テストフィットを実行し、意図したとおりにスピンドルが作動することを確認することのみを計画していました」と、シーメンスの機械エンジニアであるTrent Almondは述べています。「しかし、Markforged炭素繊維複合材料は、実際には現場での使用に耐えるのに十分な堅牢性を備えていることがわかりました。」シーメンスエナジーイノベーションセンターのディレクターであるClifford Hatcherも同意します。「皆がすぐに体感したのが、Markforgedの提供する強度と印刷の品質が高いことから、実際の工具に使用できるということでした。」以前は、このようなツールは、設計、材料の調達、CAMプログラム、治具の製作などのために数か月を要していました。

チームは、ロボットのエンドエフェクタ-からタービンブレード用のモジュラー固定具まですべてを印刷しました

シーメンスのイノベーションセンターのエンジニアは、現場のエンジニアからフィードバックを受け取った後、Markforged3Dプリンターを使用して設計を改善しました。新しく改良された3Dプリントツールは、タービンコンポーネントを修理するために現場で定期的に使用されております。シーメンスは、競争の激しい業界の最前線にとどまりながら、より優れたソリューションを提供できることを発見しました。「私たちは時間を節約し、積層造形を現場に活用すること仕事がはるかに楽になります」とHatcherは言います。

「Markforgedプリンターは、初期段階で失敗することを可能にすることで、エンジニアがより革新的なアイディアを持つことを可能にしました。それはデザイン哲学の変化を起こしています。」

シーメンス・エナジー・イノベーション・センター所長  Clifford Hatcher

将来


シーメンスは、Metal Xを購入することでこれまでマシンショップに外注していた金属部品の内製化に取り組み、カスタムの少量部品を作成することでリードタイムの大幅な削減を実現しています。「Markforged産業用プリンターは私たちのデジタルファクトリーとして機能します」とHatcher氏は言います。「今後は金属3Dプリンターの活用の幅を拡げていくことを考えています」

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