PanX

PanXとは?

金属3Dプリンタでの製造失敗を事前に知るための解析ソフトウェアです。
熱分布、残留応力等を解析し金属AMで発生しやすいビルド時の変形や割れを事前に予測することで造形失敗を大幅に削減することが可能です。

お問い合わせ


概要

設計製造プロセスにおけるPanXの位置づけ

PanXは、3D CADやnTop等のデザインソフトウェアで設計したデータを金属3Dプリンタで出力する前の解析として使用するものです。

対応金属3Dプリンタ機種
LPBF **レーザーパウダーベッドフュージョン(LPBF:Laser Powder Bed Fusion)**は、金属3Dプリンタにおいて最も普及している積層造形技術の一つです。金属粉末を薄く敷き詰めたベッドに対して高出力レーザーを照射し、断面形状を一層ずつ溶融・凝固させながら、精密な部品を造形していきます。主な用途例としては航空宇宙分野の高機能部品・医療用インプラント/義肢・金型の冷却チャンネル最適化・モータースポーツ向け軽量部品など複雑形状や軽量構造に対応していることが多い機種です。

DED **ダイレクティッドエナジーデポジション(DED:Directed Energy Deposition)**は、金属粉末またはワイヤー材をノズルから供給しつつ、レーザーや電子ビームなどのエネルギーで同時に溶融させて積層していく3Dプリント技術です。ロボットアームや多軸制御ヘッドを使い、大型部品や複雑な曲面にも直接造形が可能です。 「指向性エネルギー堆積法」や「デポジション方式」と呼ばれる方式の金属3Dプリンタで、近年注目が高まっている方式です。主な用途例としては・航空エンジン部品の補修・金型の摩耗部補修/改修・構造部品への肉盛り加工・大型金属部品の試作・研究開発など”大型造形” ”修理” ”補修”に強く多軸制御による自由な造形に対応してる機種です。

特徴

PanXの基本

LPBFでの解析例

― 熱交換器のフィンの割れ予測 ―複雑なモデルが高速に解析可能!

この熱交換器はフィンの外縁に亀裂が発生しています。解析により高い応力が
亀裂の原因になっていることが分かります。
このモデルは25,875,795個の要素と54,809,125個の節点で構成されています。
従来のソルバーではこの部品のメッシュ生成すら不可能ですが、PanXは
40コアのワークステーション で14時間でこの部品を解析できます。

※拡大した画像はコチラからご覧いただけます

PanX LPBFシュミレーション動画
ペンジルバニア州立大学ARL熱交換器(ベーン部応力解析)

精度の高い解析

左側はPanXでの解析結果
右側は金属プリンタ造形のスキャンデータ


※拡大した画像はコチラからご覧いただけます

6軸DEDにおける亀裂の回避

レーザーワイヤーDEDシステムを用いて堆積されたTi-6Al-4Vインペラー。画像はロッキード・マーティン社提供。
このケースでは、亀裂を回避するための設計および治具の変更に伴う応力分布を評価するためにPanXが使用されました。

48コア PC 、メモリ使用量6GBで1分34秒で解析が完了しました。

大型DEDの歪予測

2.65m x 1.7m の DED パネル。
8 コアPC、メモリ使用量14GBで11 分で解析完了しました。

PanXを使用した設計製造フロー例

モジュール

製品名 概要 LBPF Thermal Solver LPBF Mechanical Solver DED Solver Dwell Optimization Problem Size Feature Preview
PanX+ 全機能 + 実験的機能・将来機能を含むフルセット 無制限
PanXLPBF LPBF向け製品のフルセット × 無制限 ×
PanXDED DED向け製品 × × × 無制限 ×
PanXTD Dwell最適化に特化 × × 無制限 ×
PanX16 16GB制限のLPBF製品(教育・小規模用途 16GBまで ×

対象業種・業務

製造業、設計・製造


導入効果

製品開発/設計の迅速化、品質の向上、コスト削減


開発元

PanOptimization社


お問い合わせ


ご購入についてのお問い合わせはこちらから

関連情報

ワークフローから探す